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「このミックステープが世界を救う」――

彼女が悲しみの彼方に見つけたものは……。
強烈なイマジネーションあふれる、不思議なSF青春ストーリー。
親友が遺したメッセージを胸に立ち上がるオーブリー。

「このミックステープが世界を救う」――

彼女が悲しみの彼方に見つけたものは……。
強烈なイマジネーションあふれる、
不思議なSF青春ストーリー。
親友が遺したメッセージを胸に
立ち上がるオーブリー。

- MOVIE -






SNSなどで話題沸騰につき
急遽公開決定!


親友グレイスを失ったオーブリー。
悲しみに耐えきれずグレイスの家に忍び込む彼女だったが、翌朝目覚めると人々の姿が忽然と消え、見慣れた街は怪物が闊歩する異様な世界に変貌していた。
これは現実なのか幻なのか?
わずかな手がかりはトランシーバーから漏れ聞こえる男の声。
そしてグレイスが遺した1本のカセットテープ。
街のいたるところに隠されたテープを集めて信号を解読すれば世界が救える。
親友が遺した謎のメッセージを信じて オーブリーは決死の覚悟で扉を開けて外へ飛び出していく・・・・・・。
本国アメリカで公開されるや否や日本でも一部の映画ファンの間で話題となり、2021年についに限定上映。そのエモ―ショナルな内容や圧倒的な映像表現が絶賛され、このたび急遽正式に劇場公開が決まった。
主演のオーブリーに、マーベルのドラマ「ランナウェイズ」や映画『ハロウィン』(18)で注目され、次期スターとして活躍が期待されるヴァージニア・ガードナー。全編にわたってほぼひとりのみの出演という大役を見事にこなす。監督は新鋭、A.T.ホワイト。幻想的な映像美とグロテスクな造形、さらにはアニメーションまで大胆にミックスし、若い女性の複雑な心象風景を見事に映像化。そしてもうひとつの主役と言えるのがテープに収録された音楽。アイスランドのポストロックバンド、シガーロスをはじめ、スパークルホース、グランダディといった人気ミュージシャンの楽曲が、喪失感を抱えたオーブリーの心の声を物語っていく。
この世にたったひとり残されたら? そして世界を救うのは自分だと託されたら? 自分自身と向き合うことで悲しみを乗り越えたオーブリーが迎えるラスト。観る者すべてが真の感動と癒しに包まれることだろう。






































Comments


葬式から始まる映画が好きだ。主人公とともに自らの過去を振り返りそのかけがえのない日々の、心の底に沈んだ痕跡を浮かび上がらせスクリーンに投影する。今観ているのが語られている映画なのか自分の人生なのかよくわからないまま主人公と自分の未来を見つめるその小さな震えの共振。この映画はそんな世界と自分との間にある扉を開く。大人になることで日々忘れていくその小さな震えの感触を、久々に思い出した。世界が変わる、その小さいが決定的な動きに敏感である弱き者の恐れとそれゆえの強さの物語は、こうやって姿を変え繰り返し語られていくだろう。

  樋口泰人
(boid主宰・爆音映画祭ディレクター)


喪失とはどのようなカタチをしているのだろう。観終わった後、自然と自分の心に空いた穴と向き合うことになりました。その穴に音楽が振動として流れ込んでくる懐かしくも美しい映画です。

  たらちねジョン(漫画家)


僕らの「好き」が全て詰め込まれた玩具箱を覗くような体験だった。ミックステープ、巨大生物、誰もいない街、動き出すストローの柄、オオカミのモコモコ毛皮、などなど……。しかしこれは紛れもなく"実話"であり、現実に立ち向かう術なのだ。だからこそ一筋縄ではいかない。だからこそ愛おしい。嫉妬するほど大好きな映画です。あわよくば10代の頃の僕に観てほしかった。

  岩澤宏樹(映画監督)


『ゾンビ』と並ぶ、ジャンル映画ヲタの理想郷。人生の終わりにもう一度見たい珠玉の傑作。

  福谷修(WEB映画メディア「cowai コワイ」編集長)


創造的な映画製作における、誠実で新鮮な躍動。今までにない怪物映画。

  Alliance of Women Film Journalists


万華鏡のようなエモーションと異世界のモンスターが織りなすSF映画。 その中でも悲しみは、決定的な体験となる。

  Roger Ebert.com


刺激的かつ、万華鏡のような未来を自在に操る音楽ー地球に残された住民のためのプレイリストにふさわしい。

  Chicago Reader




Interview





監督インタビュー

Questions
for Mr.A.T.WHITE




是非スターフィッシュを作るに至ったきっかけを教えてください

ほかの長編映画の制作中に、最も親しい友人であるサヤをガンで亡くしました。まだ27歳でした。ちょうどその頃、私は離婚協議中でもあり、この2つの事象を整理する為にこの作品を書きました。当時は、まさか長編映画として作られることになるとは思ってもみませんでした。





オーブリー役のヴァージニア・ガードナーがとても魅力的に描かれていますが、何故彼女をキャスティングしようと思ったのですか?

ヴァージニアのことは映画『プロジェクト・アルマナック』や他の作品で知っていました(『ハロウィーン』や『ラナウェイズ』にはまだ出ていませんでした)。私は漠然と、彼女は、当時与えられていた以上のことを何か出来るのではないかという気がしていました。そのため、私は彼女をキャスティング候補の上位に置いていましたので、この作品に興味を持ちオーディションに参加してくれると知った時は非常に胸踊りました。正直、彼女の年齢では難しいだろうと思っていた、キャラクターの持つ役柄やトラウマを彼女は捉えてくれました。彼女はこの作品に多くを与えてくれたと思っています。





この作品ではミックステープや楽曲の使い方がとても良かったですが、それらを選んだ理由を教えてください。また音楽もご担当されていますが心がけたことはありますか?

私は脚本を書くとき、作品のテーマと主人公を決めることから始め、そして必ず、その主人公が聞くであろうミックステープを作ります。執筆するときはそれらの音楽を何度も繰り返して聴き、ときには脚本に取り込むことも多いです。『スターフィッシュ』では勿論このミックステープが物語の重要な役割を担うわけです。これらの音楽のほとんどは、私とサヤがお互いに送り合っていた曲たちです。つまり、感情的な意味合いを持ってこれらの音楽が存在しているわけです。同時に、私が最も好きなアーティスト達を純粋に、ご紹介したかったというのもあります。しかし、セリフのほぼない映画に相応しい音楽たちを見つけるのは非常に複雑なバランスを要する難業でした。ムードだけでなく歌詞にも細心の注意を払わなければなりません。

劇中音楽の作曲をすることに関しては、私はそれをとても恐れていました。なぜかというと、その為にはあの脚本を書き上げた頃というトラウマに、自分自身を再び立ち戻らせなくてはならないと知っていたからです、すでに数年の時が流れていた頃でした。映画の納品期限は9日後でしたが、その時、音楽はまだいっさい作られていませんでした。ロンドンに小さな部屋をAirBnBで借りて、非常に小さなMIDIキーボードを用意し、多くのサヤの写真の中に自らを置きました。3日間で、一睡もせずに、全ての音楽を書き上げました。すぐさまレコーディング作業に移り、素晴らしいカルテット奏者たちと3日間でそれを終え、編曲にさらに2日間。9日後には全ての音楽が完成していました。

想像を絶する、凝縮した、困難な作業でしたが、非常にクリエイティブなプロセスでもありました。





劇中でお茶を飲むシーンや手塚プロダクションが制作したアニメーションが登場しますが、日本の文化で影響を受けたものなどはありますか? また、劇中に出てくるそれらを入れた理由などあれば。

劇中の多くのシーンがそうであるように、抹茶のシーンもサヤとの思い出に対するオマージュです。私が日本文化をこよなく愛しているにも関わらず、抹茶が嫌いであるということを、よく2人でネタにしてました。 サヤは日本とのハーフでしたし、私は日本の映画や、アニメ、漫画、食事や文学に触れる機会を与えてくれる母親に恵まれていました。私は自身が日本文化のあらゆる側面に共感する傾向にあると思います。

手塚プロダクション様と、まさか私がコラボレーションできるとは思っていなかったです。アニメーションのシーンは、キャラクターの精神的な解離を表現する、個人的に非常に重要視していたところです。そのため、その画の見え方というのは妥協したくない部分でした。どうしても日本の会社に担当してもらいたいという希望があったので、ご一緒していただける方々を見つけるのには非常に苦労しました。

幸い、私の親友でありビジネスパートナーでもある石田淡朗が、かの「手塚」へと繋がる関係を構築しご一緒させていただけるまでに奮闘してくれました。夢のようです。





この映画から観客に受け取って欲しい事は何ですか?

観客の皆さんには「グレー」を持ち帰ってもらいたいです。白黒はっきりとしたエンディングを私は良いと思っていません。人生のように、相対する物事を受け入れ、そこから真の安らぎと本物の喜びを見出すようなエンディングが好きです。破壊や、社会の期待や分裂でもなく。勇気を持って、全て「解決」できるモノではないということを受け入れたいと思ってます。それでいいんです。なぜかって、この美しくも、恐ろしく、未知に溢れたユニバースに自分をさらけ出す勇気を、きっと私たちはどこかに持っているのですから。





既にこの映画を観た観客から「救われた」という声がありますが、監督にとってこの作品は何を一番伝えたいですか?

この映画を作り終えた時、私は非常に精神的に辛い状況にありました。人々のお金を何の意味もない映画につぎ込んでしまったのではないかと。今は亡き親友のサヤが誇りに思ってくれるような何かを作ることが出来なかったのではないか、極度に自分本位な作品に友人や同僚を疲弊させてしまったのではないかと。

しかし、この映画が初めて劇場公開された時、私はそのフェスティバルの劇場でこの作品の次に上映される映画を見に行きました。観客の一人が、目に涙を浮かべ、私の手を掴み、言いました。一週間前に母親を埋葬した私たちにとって、『スターフィッシュ』はまさに今の自分達に必要なものだったと。

その瞬間、私は自分のネガティブな感情を解き放っても良いのだと気がつかされました。例えたった一人の観客であっても、この人に何かを感じてもらえたならば、それで全て甲斐があったと。

世界中から『スターフィッシュ』が彼らの人生や悲しみを、何らかの形で助ける事が出来たというメールやDMをもらうことに深く感謝しています。映画は重要ではありません。私たち個人個人がどうあるかが重要で、アートとは鏡のような役目を果たし、自分の中にある勇気を見つける手助けをするものです・・・観客の皆さんの言葉を聞くことに、言葉では言い表せないほど幸せを感じますし、それは私のこれからの作品で何を伝えたいかに大きな影響を与えています。





現在取り組んでいる作品はありますか?

『スターフィッシュ』の公開後、私たちはコロナ禍にいます。そのため、今までのようなスピード感で制作を進めることは難しくなってます。

でも、はい。今は、私が脚本を担当しなかった作品で監督をしてます。私が書いた3つの作品もそれぞれ違った制作段階で進行中です。近々、発表出来るることを願ってます。

最後に、多くの素晴らしい日本の皆さんが、『スターフィッシュ』に共感を感じてくださっていることに、深い喜びを感じています。ありがとう







Theater


2022年 312日(土)


ROAD SHOW


たった一人の闘いが始まる。



上映終了
4/30 ~ 5/13
5/13~
上映終了
4/29 ~ 5/5
上映終了